2026-01-31 / ESSAY

読書についての雑感

難解な本を読むと、何だか少し頭が良くなった気がしたり、人に話したくなったりする。

好奇心の赴くまま縦横無尽に本を読んでいると、ふと知識というよりは、朧げな輪郭だけの存在として記憶の隅にあって、説明できないけど何だか知ってる_

そんな中途半端な知識の残渣のような状態が認識を歪ませている気がして、もどかしい時期があった。
何も知らずにいた方が純粋で良かったりする。

それでも好奇心の方が勝るので積読はジェンガのように増えていく。

続けていくうちに、前触れもなく霧が晴れたように点と点が繋がったり、難解で分からなかった事にひらめきがもたらされる事がある。

誰しも経験がありそうな、この統合の瞬間を人は知性と呼ぶこともあるのかもしれない

ただ、その統合が何かを “完成させた” 感覚を伴うときほど、自分の場合は少し距離を取った方が良かったりして。なかなか難しいけれど…

強く結びついた意味は、安心感を与える一方で、それ以上の再編を止めてしまったりする

バラバラだったものが実は無意識下で結び直されていく、それは食すことで視えない栄養素となっていく自然のはたらきと同じだった。

それからあの、“もどかしい時期” というものを箱に入れて一旦置いておけるようになっていた。
それは未消化というより、まだ別のかたちへ移る途中にあるものだった。