2026-06-05 / BLOG

Artbookfairとzine制作

・Artbookfair振り返り

2026-05-31 (sun)
アートブックの展示とzineの即売会、
ブースにお立ち寄り下さった皆様ありがとうございました。

久しぶりの太宰府天満宮は改装中で、
本堂のかわりの大きな絵に向かって参拝しました。
少し strange な気持ちになりながら、会場へ。

1日の様子をスマホ撮影とKodak Charmeraの
ガビガビの写真と共に振り返りたいと思います。

想像していたより海外や県外からの出展者も多く、現代的な空気と
境内の時の重なりとが混ざり合った新鮮な一日でした。

詩とLLMで作成したzineがどのように受け取られるのかは未知数で、
とりわけ気になる部分でもありました。

多くの方は生成AIを用いているとは思わず、手に取って下さっていたようでした。
私をよく知る人たちはAIだと知った後も、それでもzineと私が繋がっている感じがする。という感想を頂きました。

反対に、なんだAIだったのか…という空気も全く無かったわけではありません。
その場合はほとんどAIを使ったことがなく、お話を聞く限りでは、SNS上で見かけるAI画像などに苦手意識を持たれているようでした。

一方で、AIをよく扱う方からは、こんな風にもできるんだと驚かれる事が多かったです。
実際にAIでデザインの仕事が減っていたり、仕事に変化があったという話を耳にすることがかなり増えてきました。

上海から出展されていたディーラーの方が色々と質問して下さったのも特に印象的でした。
「これは単なる風景や環境の記録ではなく、それらを生み出している場や関係性を扱っているように見えた」と丁寧に話してくれました。
彼女はそれを “a level above” と表現していて、構造や気配のようなものを感じ取ってくれていたのかもしれません。

AIで作ったと伝えると「AIとあなたの立場はどのようなものなのか。あなたが上なのか、AIが上なのか」と主体の位置づけに関するストレートな質問も。
私にとってAIは鏡のようなものだと思っている。と答えると、彼女はにっこりとほほえんで購入されて行かれました。(不思議…)

友人に翻訳してもらいつつではあったけど、言葉の壁を越えて、何かを感じとってくれていたようでした。

詩に関する交流も多くあって、zine交換をしたり愉しい一日でした。
詩の会のメンバーによる手書きのベルクソンの逆円錐トートバックをゲット。
Technicsのブースでは限定zineを頂いたけど企業クオリティ…


AIを扱っていると、ある程度のものがそれらしくできるようになりました。
だからか、自分や他者が何に引っかかったのか、何を選ばなかったのか、
そして何を捨てられなかったのかが以前よりも気になることが増えました。

それを、もの作りにおいての魂と呼んでいいのかは分からないけれど、役立つものとは別のところで、長く心に残るものや続けられるものは何なのか。

時代の流れからか、歳のせいなのか、そんなことを改めてあれこれ考えさせられる機会でした。


・zine制作

ここからは制作について少し振り返ります。
LLMを使ったというより、AIや自作ツールを行き来しながら、どこまで自分の感覚を残せるかを探っていたような制作でした。

初めはcodex CLIでいろんなツールを作りました。
写真上で線を引くようにテキストを走らせるものや、写真の深度を検出してグラフビューを重ねられるものをまず作りました。
これまでに撮った写真を元にそれらのツールで加工し、原型となる画像をいくつか作成。



GPTでのこれまでの対話の記録、
Obsidianにある思索や詩のメモ、
おおまかなアイデア、全てをGPT/Codexに渡して、対話しながら内容を詰めていきました。

話していく中で”境界採集”というテーマに決まり、そこからはイメージが堰を切ったように溢れて2日ほどで完成しました。
つまり、テーマがぼんやりしていた時は1ヶ月ほど色んな事に手を出して、良くも悪くも遠回りしていたともいえます。

画像生成に関して、先ほどのツールで作っておいた画像を元に、数枚同時に自動生成してくれるCodex App Serverをバックエンド風にしたローカルアプリを作りました。
(今思えばcodex デスクトップでも良かったのかも…)

プロンプトはAIに作り込んでもらうと、自分の手から離れすぎたものが生成されてしまうので。。
さっくりとしたシンプルな指示に固有名詞を加えて生成し、自作した画像、codexによる画像、GPTによる画像、
その三つを主軸に、画像同士の相性を見ながら、少しずつかけ合わせて生成していくという、
とても感覚的な方法に落ち着いています。


(組み合わせた画像を元にGPTに出力してもらった、使わなかった画像)

出来た画像を見ながら要素を削ったり足したりし、ページ構成を整えて一旦コンビニプリントで見本を作りました。
簡単にプリンターが面付けをしてくれるので完成図がイメージしやすかった。

微調整したらaffinityでPDFの入稿準備、
初めてなのでかなり苦戦して一旦ふて寝しました。
期限が迫っていたので、canva対応してくれる所に変更して入稿し、次の日には届きました(早)

作っていたデザインが紙面になる感覚はとても嬉しいものでした。
画像のままの方が良かったものや、紙になって良さが立ち上がるものもあることは小冊子にしてみないとわからないところでした。

色々と遠回りした感は否めませんが、そうした寄り道から浮かぶものもあったのは物作りの醍醐味だともいえます。

遠回りした分だけ、何を残すのか、何を捨てるのかを何度も考えることになりました。
結果的にはその迷いも含めて『境界採集』というzineの一部だったのかもしれません。